5. 森づくり計画

1) 森づくりのテーマ

「神代植物公園東地区基本設計(H10.3)」では「世界の巨樹の森」を森づくりのテーマとして いるが、神代植物公園の植物公園としての性格、魅力の向上と利用者増への貢献等の点を考慮 し、「平成9年度22世紀の都市の森づくり基礎調査」にも提案されている、四季折々の花と緑を 楽しめる「彩りの森」のテーマイメージをあわせて提案する。

なお、本計画の中では双方のテーマに対応できるよう検討を行い、テーマイメージの組み合わ せの詳細については今後行われるワークショップの中で決定する。

森づくりテーマ:「巨樹の森」・「彩りの森」

2) 森づくりの基本方向

神代植物園の機能をより高める森づくりを行う。本計画では、2つの森づくりのテーマに対応で きるよう検討し、今後行われるワークショップを通じて参加者の意志によりテーマを決定する。

①巨樹の森(東地区基本設計/西部公園緑地事務所H10.3より)

○対象地が1haであるため、エリアに単木又は数本の巨樹が育つようにする。

○計画エリアの他に22世紀の都市の森で導入する樹種の成木を修景木として園内に点在させる。

②彩りの森をそえる場合

○様々な葉や花の形・色をもつ樹種を集める。また、隣接植栽と馴染むよう配置する。

3)整備方針

・東京都と都民が協働して100年の時間のなかで世代を重ねて展開して行く。

・東地区9haの中の約1haを、園路を挟んだ両側に分散配置する。

・既存の神代植物公園と整合させる。

・買収済みのエリア(北東角エリア)から実施試行する。

・植栽は、森を育てる作業が楽しめるよう、実生や苗木、接ぎ木等の様々な手法を導入する。

・当初は、苗圃のような整形式、単層構成で苗木を育成し、苗木の育成状況を見ながら、移植、間 伐を行い、段階的に森としての姿を整えていく。

・空間構成は、ランドマークの創出や外周林の形成、彩りの空間の創出、水辺の巨樹林の創出、巨 樹林内部の空間の形成、彩りの森と巨樹の組み合わせなどを想定しながら検討する必要があ る。

・樹種について空間構成に合わせた樹種を選んでいく。

fig4

図 4 森づくりゾーニング図

fig5

図 5 森づくり設計図