2021/10/16 ナラ枯れ 22森の現在の状況

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今日は活動日だが雨風のため作業は中止。 家で最近のナラ枯れの状況をまとめた。表はカシナガの穿入状況の推移です。 フラスは雨風で流れたり飛散したりして様子が変わってしまいますが、爪楊枝を打込んだ数は、見つけ漏らし数を考慮しても、カシナガの活動状況を表すバロメータになり得ると思っています。カシナガ穿入推移
表の累計数には、カシナガが抵抗して楊枝の芯を喰い破って逆孔を掘った数は入っていません。 
別の逆孔数のデータでは、抵抗して逆孔してくる件数は、前回カウント累計数の10%は超えません。
穿入した残りの八割、九割のカシナガはどうなったのでしょう。
撲滅は出来なくとも、少なくとも彼らの繁殖活動を阻害出来ているとすれば、この10%という意味は大きいと考えています。

爪楊枝作戦に思う
 カシナガの穿孔に手で刺した爪楊枝をトンカチで打込み始めると、坑道の向きに沿う様に少し向きを変え、ずんずん面白いように入って行きます。
たまたま釘抜きで抜けたもの(殆どは千切れてしまう)を見ると、細い坑道に叩き込まれた爪楊枝は、挿入圧で細くつぶれ深いものは3cm位は入ってるようです。

通気が遮断され酸欠が徐々に進み、繁殖のため全員が削り出すフラスはどんどん溜まる一方、こんな状態では直ぐに一家全滅。 坑道入口でフラス排出と換気の役目を担う♂カシナガは必死です。 孔の入口を塞いでいる密栓を取り除くために、ガムシャラに爪楊枝の芯を喰い千切りに掛かります。

逆穿孔に成功するのは先に述べた通りで、22森の場合では10%未満です。 ぜんぜん違う方向に貫通した逆穿孔があったら、それを新穿入孔とカウントしている可能性も否定はしません。
しかし密封解除のため格闘中に息絶えた♂カシナガの写真など見ると、窒息という極限状態の下で、孔の入口を塞いでいる爪楊枝を齧りとるだけの仕事でも、彼らにとっては重大事なのだと言う事が想像できます。 命の極限状況下で、新たな脱出孔を掘るなどと言う選択肢は無いと思います。

打込まれた爪楊枝の根元付近にフラスが付着している事が多いので逆孔の所在が判別できます、打込んだ向きに交差する向きで楊枝が刺さります。
そんな場合大概の場合打込んだ楊枝はグラグラで、指で摘まんでも抜ける事があります。
材を押し広げていた爪楊枝の芯を喰い進むうち、楊枝への圧力が弱まり楊枝は、指で推しても分かるほど、ぐらぐらになります。
万力でがっちり加えた鉄棒は快適に削れますが、弛めると鉄棒が動いてしまって削れません、と同じで楊枝も彫りにくくなり、もう少しのところで止む無く横の材に方向を変えます。 多くの逆孔が楊枝の傍らにくっつくように開けられているのはそのためだと思います。

坑道が曲がってフラスが捨てづらくなりましたが酸欠は解消、一休みしたらまた別の脱出孔を開ければいいか。
しかし人間はそんな余裕は与えません、折角の換気口にまた薬剤が注入され、またまた爪楊枝が打込まれます。

行政や専門家は、伐採や薬剤処置を云い、爪楊枝打ちなんかといいますが
この爪楊枝打込み作戦 カシナガが穿入してしまった状態で、一個人が、カシナガに向き合って彼ら一族の繁栄を妨害できる有効な方策だと思っています。

22森ナラ枯れー最近の状況カシナカ罹患率
 もう10月も半ば、気温も降下しカシナガの活動も下火になるはずと思ってた矢先A地区の中腹、園路わきに生えていたコナラ
(A01-#011)が遣られたのはショックだ。早く見つけて楊枝打込みもしたが、幹が細いから枯れやしないか心配だ。 コナラの罹患昨年は3本でしたが、今季は現在31本うち一本は絶望的な枯死に至りそうです。 コナラの半分が罹患したのにクヌギはまだ遣られていないのが救いです。

20211015ナラ枯れMap手が回らないのでつい最近見つかった罹患木に処理が偏りがちで、罹患歴の古い樹はどうしても手薄になるそんな古い樹では、幼虫が出すサラサラの粉状のフラスが幹に流れ拡がり、樹皮が白い蝋を吹き付けたように被われている。
穿入は続いているが逆孔の少ない樹が多い、これらの樹ではあちこちから焦げ茶の樹液が流れ出ている事が多く、楊枝の根元からも滲み出ている。
そんな樹では、楊枝未挿入の穿孔から樹液が溢れ出て居る事もあり、樹自身がカシナガの穿入に抵抗している様子とうかがえるが、どうなのか。
樹液の多い樹は同時に多くの昆虫も集まるようで、時にはスズメバチも来るが、カシナガの半分もないアリは孔に入って幼虫を襲う事もあるとか、わざとはちみつを塗り虫を誘引する方策をとる事もあるようだ。

昨年の罹患の生存木が、全般的に樹液が多く、樹皮がしっとり黒く湿ったように見え、まるでワクチンでも打ったように今季のカシナガ穿入が無いのが他の地域でも共通しているらしい。 樹液も何かのバロメータなのかも知れず、注意して見ていこうと思う。

土壌改良剤の撒布
 富さんの仲介で、尾林という造園業の方に罹患木の根元に土壌改良剤を播いて貰っている。 そもそも土中環境がナラ枯れの原因とする専門家もおり
 植物にとって、土壌状態が生育状態に大きく関わる事は知られている。
既に罹患してしまった樹にとっては、抵抗力、回復力に結びついてくれると
有難い。 罹患していない樹の根にも予防措置として播いて貰っているそうで、併せて今後の成り行きに注目したい。      土壌改良剤の散布状況
     ☞ 撒布状況 PDF

秋の植物調査終終了、ご苦労様でした

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  10月10日(日) 晴一時雨  参加者 8名
★秋の植物調査1日目 C地区
 蚊とひっつき虫の攻撃にも負けず、急に振り出した雨で小休止の後PM2:30で終了しました。
冨澤さんのお知り合いの尾林さんがお見え下さり、今日も土壌改良剤をコナラ等の根元に撒いてくださいました。
C03-#543のコナラを初めてその穿孔状況、フラスの出具合をご覧になってお持ち下さいました改良剤が無くなってしまったため「また次に持ってきます」とおっしゃって下さいました。 その後も森全体も見て回ってくださいました。ナラ枯れの進行を食い止めてくれるか、期待したいですね。

*ハイメドハギが実をつけていました。ハイメドハギ果実C地区20211010
C地区水道の東、道路上を這っているため分かりにくいと思いますが、これも大切な植物。ピンクテープを付けています。

C地区の調査は終わりましたので次回草刈りを入れて下さって結構です。
次回12日は多様性センターからの譲渡苗移植も計画しています。
それぞれの植物に合う環境選びに頭を悩ませています。

  10月14日(木) 晴     参加者6名
★秋の植物調査2日目 A地区
コロナ疲れか、はたまた加齢か? 「リョウブ」の名前が6人いてもなかなか出てこない。 それでもしばらくして何でもない時にふと出てくる!   みんなで助け合っての調査です。何の実かな?20211014

今日参加できなかった皆様にクイズです。
添付した写真は何の果実でしょう?
中からたくさんの種子が見えていますね。
ヒント:
A01地区、5月黄色いツバキの様な花が咲きますが、
椿ではありません。次回活動日に探してみてください。
雑木林にこだわらない何でもありのA地区ですので、
数年前に種を
播いて実生苗をA地区に移植したものです。

  10月16日(土)曇り時々霧雨  参加者8名
★植物調査3日目 B地区
一応全地区調査を終えました。ご参加くださいました皆様、御疲れ様でした。 見落とし等あると思いますので来週中に確認調査を行う予定です。 天気と日程調整をしてまた連絡させていただきます。

B地区でまさに瀕死状態の樹木2種を目の当たりにして何だか「助けて下さい」という叫びが聞こえるようで心重く帰路につきました。
【瀕死の樹木】
1、B04 #107 アカマツ
2、B06 #214 カシワ
今年2月21日、B04 #119のアカマツを伐採しましたが、その近くの#107も同じ症状、マツノザイセンチュウによるものと思われます。すでに葉はほとんど赤く枯れています。
2014年にこの線虫対策として薬剤を散布してますが、7年経過して力尽きたのでしょうか? 2月に伐採したアカマツの主幹を処分せず放置していたのも一因でしょうか? 雑木林にアカマツはなくてはならない樹木、植生遷移は必ずあるものですが、二次林として管理しているにもかかわらず、こうした菌類や線虫類による被害で失くしていくのは残念です。
#107のカシワも、フラスをたくさん出してもう葉はすっかり枯れています。 B05#168のカシワは今のところ健在です。 ブナ科とマツ科受難の連続です。

なおB地区憩いの広場横のコナラにスズメバチが樹液を吸いに来ています。
明日は雨の予報で作業ができるか分かりませんが、要注意です。

2021/10/12(火) C地区草刈り開始刈払い機入る。 譲渡苗を保全エリアに植栽。

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    定例活動  天候  曇/雨  参加者  12名
予報では曇り、しかし何時降って来てもおかしくない空模様だ。
日曜日にC地区の植物調査が済んだので、早速今日からC地区の草刈りに入る。 また多様性センターから域外保全として譲り受ける保存草本のポット苗を、林床の保全エリアに植栽する作業があり、作業は基本的に二手に分かれて進められた。
北区域の西側、南側フェンス沿いのエリアに刈払い機が入った。 ほぼ常緑樹に占められた区域で、草の少ない箇所が多いが先駆性の実生稚樹や、それら切株からのヒコバエも多く、草を手刈りしながらそれらを刈り取って行くと、刈草の他かなりの枝葉も出た。 11時頃とうとう雨が降り始めたので、刈草の処分をやり残して本日の作業を終了する事になった。 譲渡苗の移植チームは、苗ポットが予定量よりはるかに多かったので予想外に時間が掛かり、雨に急かされながらもなんとか植栽を完了し、ポットも水洗いしてお礼方がたセンターに返却しました。

 機械が入る前に、保全草本や低木樹の周りを手刈りします、フェンス際のコムラサキのツボ刈りをしようと向かっている時でした、踏みだした脚がズボッと土中にめり込み、連なって溝状に陥没したのです。 モグラ穴にしては大きいし、盛り上がった土も見当たりません。 このあたりに3年前に腐食菌に侵され伐採したカスミザクラの切り株があります。 草に被われていますが、地際径70cmもある座布団の様な平板な切株です。 草を避けてよく見て驚きました、炭の様になった樹皮部を残して材部が無くなり空洞になっています、横に伸びた太い根も同じように空洞になっています。 この春同じようにこの辺りを刈ったとき、切株に大きなキノコがいっぱい出ていましたから材部には菌糸が蔓延していたんでしょう。 それにしても半年でこんな空洞になるとは腐朽菌の分解力に驚くばかりです。サクラの切株が空洞に

2021/09/30(木) 秋の植物調査の段取りで、草刈りは一旦休止

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 ニュースレター印刷・発行&定例活動  天候 曇  参加者 15名

 今日は草本の保全エリアに、センターからの譲渡苗の移植作業を予定していたが、台風の接近が予想されているので、植え付け直後の風雨被災を考慮して次回(10/12)に延期した。 また刈払い作業は、調査前の希少な草本を刈取ってしまう恐れがあるので、今日は刈取り防除の事前準備を先行することにして、刈払い作業は一旦休止することになった。

調査メンバーを中心に数名が、留意すべき草本の周囲の草を手刈りしたり、目印のテープを付けたポールを立てる作業を進め、 他のメンバーはA04ブロクの通称“萩ロード”の両側に茂ったハギを花期も終ったので、例年通り地際で刈込み作業を実施した。 但し、今回は調査で使用する目印用ポールが沢山欲しいので、直ぐな幹は葉枝を削ぎ取ってポールの材料とし、残材は廃棄することにした。
 11時休憩後、引続き刈取り防止のマーキングを続行、ハギ刈りを終えたメンバーは、ナラ枯れ対策で2本の罹患木に薬液注入と爪楊枝打ち込みを実施した。

 経過比較するため、10日前、9/19に計数したデータのある樹を選んだ。
B07ブロック #235 新たに増えた穿入孔数は、71 逆穿孔は、14
B02ブロック #015      〃                       59          〃  5
でした、10日間でこの新穿孔の増加数は、木屑状のフラス(♂の切削クズ)が多い事からも、今だカシナガの穿入活動が盛んだと考えられます。
逆穿孔とは、坑道を塞がれた♂カシナガが、爪楊枝を喰い破って、逆から穿孔し坑道を開通させることをそう呼んでいます。
新たな穿入孔の増加に合わせて、逆穿孔の実数も増える筈ですが逆に減少している傾向が見られます。かなり
閉じ込め効果(繁殖活動の妨害)が上がって来ていると思われます。

2021/09/25(土) 曇り空から時々降る霧雨の中、草刈り3日目

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 定例活動  天候  曇   参加者  15名

  列島は高気圧に覆われ行楽地の天気は良さそうで、22森への道すがら横断橋から見る中央高速は下り線がすでに渋滞していた。 東京は高気圧の縁にあたり雲が多くジメジメと湿気が多く雨が降り易いとか、朝の風は涼しいが気温も上昇するらしくすでに少し動くと汗ばむようだ。
さて今日は作業出来るのか、ときどき霧の様な雨も落ちて来る空を気にしながら、刈払い機のブレードを交換し用具を揃えて森に移動した。

  今日は草刈り作業3日目、園路外側の刈残り区域は引続き刈払い機2機で刈り進めてもらう事にして、他は全員で内側の刈り残った区域を手刈りで刈取ることにした。  B08の周回園路内側にほぼ全員散開、しゃがみ込んで鎌を振る、刈りながら徐々に南へ移動し、B07のB10園路外側の刈残りを8割方刈り終わったあたりで作業を終了した。
機械刈りの方もB03、B05にまだ残りがある。 刈残りの処理及び刈草の集積、回収を今日くらいの人員だと一日で片付きそうだが、南太平洋上の台風16の様子も気になる。 ナラ枯れ対策も、植物調査もどう進めるか考えながら進めよう。 

  作業前にブレードを交換した刈払い機の一台に回転異常が生じ、ナイロンカッター機に交換した、作業後手順を確認しながら改めてブレードを付け直したが問題なかった、シャフト側のトラブルが疑われるので当該機を使用中止にした。

ナイロンカッターについては、柔らかい草を地際で刈る事が多い22森ではとても使いやすい。 しかし、現有の20ccエンジンではトルク不足、高回転を続けエンジンを傷める感じがする。 コードを交換式でなく繰り出し式にしないと不便だが、さらなる高出力が要求される事も合わせて、高出力機の増設を検討するよう要望することにした。